朝起きても絶望、寝ても絶望だった
カーテンの隙間から漏れ落ちる朝日が、
僕の顔を淡く照らす。
それだけのことなのに、胃がキリキリと痛んだ。
「また、今日が始まってしまった——」
思わず吐き出しそうになるその声を、
僕は飲み込んだ。
いや、声すら出なかった。
のどに何かが詰まっているようで、
息をするだけでも精一杯だった。
枕元のスマホがブルッと震える。
見るのが怖くて、目を背ける。
でも、もう遅い。
通知の地獄は目の端で
しっかりと確認してしまった。
LINE、discord、バイト先や友人からの連絡
——僕という人間を必要としてくれている、
数少ない証拠だったかもしれない。
でも、当時の僕にとっては、
ただただ『責められている』感覚だった。
ガタガタッ、と立ち上がったわけでもない。
ただ、布団の中で息をひそめながら、
もう一度まぶたを閉じた。
「寝逃げ」するしか術がなかったから。
そしてまた夜になる。
布団にくるまってても変わらない。
目を閉じても、
変われなかったことへの自責と、
明日も変われないであろう
自分への諦めが襲ってくる。
「死にたい」・・・とは思わなかった。
でも、「このまま時が止まってくれたら」とは、
何度も思った。
通知地獄のスマホが怖くて仕方なかった
スマホ。
かつては、世界と僕をつなぐ扉だった。
高校時代には夜な夜な友達と通話して、
どうでもいいことで
ゲラゲラ笑ってい合ってたあの端末。
今はただ、
誰にも開かれたくない扉になった。
バイト先からの連絡が来る。
LINEの未読はどんどん溜まる。
返信するにも気力がなく、
けれど無視すればするほど、
自分が『人間としてダメになっていく感覚』に苛まれる。
何度もアンインストールしようと思った。
けれど、バイトを辞めることすらできない僕は、
それもできなかった。
スマホを開くのが怖くなっていた。
まるで、爆弾みたい。
通知音ひとつで心が砕ける。
そんな日々を、
僕はずっと生きていた。
髪は伸び放題。
床屋なんて、
行くという発想すらなかったかな。
そもそも外出したくなかったから。
意味なんてなかったから。
人に会いたくない、見られたくない
——そんな自分の中に籠もり切った僕は、
ただただYouTubeとニコニコ動画の海に溺れていた。
実況動画を見て、
時々笑ったりもした。
でも、それは「救い」にはならなかった。
ただの「一時的な麻酔」に過ぎない。
「変わりたい」たびに自分が壊れていった
「このままじゃダメだ」
「変わらなきゃ」
何度、自分にそう言い聞かせただろうか。
たぶん数え切れない。
朝起きたとき、
YouTubeで時間を潰しているとき、
バイトに行く途中の電車の中
——「変わりたい」は、僕の口癖のようになっていた。
でも、いざ行動に移そうしても・・・
なぜかすべてがうまくいかなかった。
三日坊主。
いや、三日すら続かなかった日もあったかな。
新しい手帳を買っても、
最初のページしか書き込まれない。
筋トレを始めても、
一日で筋肉痛が怖くなった。
読書を始めても、自己啓発本の序章で
「なんか違うかも」と本を閉じてしまう。
努力しようとするたびに、
なぜか自分が小さくなっていく気がした。
「頑張っても無駄だよ」という声が、
頭のどこかから聞こえてくるような。
それでも、また挑戦しようとする。
「次こそは」と気合を入れて
——そしてまた、壊れる。
「僕には、何も出来ないんだ」
その言葉が、もう心の中に染み付いていた。
変わりたいのに、なぜか毎回壊れてしまう
あるとき、
ふと気づいたんですよね。
「もしかして、変われないんじゃなくて、
変わろうとする“方法”を間違えてるのかもしれない」
僕はいつも、「正しい方法」を探していた。
早起き、筋トレ、習慣化、目標設定、タイムブロッキング
——まるで機械のように、
自分を「効率化」すれば変われると思い込んでいた。
けれどそれは、
「壊れたままの自分」にさらに
重りを背負わせるようなもの。
呼吸もままならないのに、
フルマラソンを完走しようとしていた。
つまり、変わろうとするたびに、
僕は「壊れた自分」を否定し続けていたんですよね。
「いまのままじゃダメだ」と叫ぶその声は、
「いまの僕」を殺していた。
変わりたくて、行動して、
そして、今の自分を壊してしまっていた
──その繰り返しだった。
それが、「変わりたいのに、変われない」の
正体だったのかもしれない。
なぜ無気力な僕でも変われたのか
結論から言えば、
その時の僕は「劇的に」変われたわけじゃない。
ある日、
突然起き上がって、
髪を切りに行き、
スマホの通知を全部整理して・・・
まあ、そんな変化は起きませんでしたね。
むしろ、気づいたら少しずつ、
「前と違う自分」がいたという感じ。
変わったというより、
別の流れに乗っていた、そんな感覚。
始まりは、アニメだったかな。
あの頃、何もする気になれない日々の中で、
ふと見たアニメにはまり、
気が付けば原作の小説も買っていた。
どこかで見たことのある構図かもしれない。
——でも、その物語で確かに僕の心は動いてた。
「自分もこんな小説を書いてみたい」
そう思った瞬間、
何かが胸の奥で静かに灯った。
書いてみたかった。
物語の中なら、
自分の声を誰にも遮られずに叫べる気がして。
そうして僕は、小説を書き始めた。
最初はメモ帳にセリフを書くだけ。
やがて章立てを意識するようになり、
気づけば毎日のように、何かを紡いでいた。
小説を書き続けるうちに、
「専門的に学んでみたい」と思うようになり、
専門学校に通う決心をしたりも。
——変わりたかったから、書いたんじゃない。
ただ、「書きたい」が僕を動かした。
「これなら、続けられるかも」と思えたのは、
それが『自分の好き』に繋がっていたからだった。
今になって、その経験を振り返ったとき、
ようやく気づいたことがあります。
あの時、僕は自分を否定していない。
変わろうとしていたわけでもない。
ただ、好きなことに素直になっていた。
──そしてその後、僕は「変化哲学」に出会う。
哲学書のようで、でもどこか実践的で、
何より「自分という存在」と向き合うことの意味を、
言葉にしてくれる思想だった。
変わるとは、過去の自分を否定することではなく、
未来の自分を描くことでもなく、
「今ここにいる自分」をひとつずつ許していくこと・・・
それが、あとからわかったこと。
あの時の僕が無意識に選んでいたことを、
「変化哲学」が言語化してくれたんですよね。
今の僕なら、あの部屋に閉じこもっていた僕に、
こう言ってあげられる。
「無理して変わろうとしなくてもいい。
出会いがあれば動き始める——それだけで十分だ」
▼今だけ無料配布中──「変われない僕」がたどり着いた“答え”とは?
もし、この記事のどこかに
「昔の自分を見ているようだ」と感じたなら・・・
今あなたにだけ、
受け取ってほしいものがあります。
それが、無料で配布している電子書籍
『行動できないあなたのための「変化哲学」』 です。
これは、
ただの自己啓発本ではありません。
筋トレも、早起きも、
習慣化も続かなかった僕が、
なぜか「これだけは続けられた」
——そんな体験をベースに書き下ろした、
変化の本質に迫る一冊です。
・行動したいのに動けない
・毎回リセットされる自分にウンザリする
・変わりたいのに、毎回“壊れる”
そんなループから抜け出す「静かな突破口」を、
実体験ベースで一つひとつ言葉にしました。
変わるために「頑張らない」という選択。
その先にある、
穏やかな変化を信じてみたいあなたへ。
今だけ、無料でダウンロードできます。
▼ 詳細はこちらから
『行動できないあなたのための「変化哲学」』
コメント